トラルドのクリスマス7

特撮オールナイトな鈴木

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鈴木はアパートのみんなを誘って映画鑑賞会をします。

 鈴木(501号室):  「毎年恒例、特撮オールナイトだ!」
 学生の男(502号室):  「ボクはなぜこんなことに付き合わされているんだろう……」
 鈴木(501号室):  「いいじゃない、どうせ彼女いないでしょ」
 学生の男(502号室):  「黙れ! 宗教行事であるクリスマスが単なるイベントとして扱われていることがおかしいんだ。根本的に日本人は宗教の恐ろしさを知らないんだ。日本人のような宗教免疫の薄い民族はあっというまだ!」
 鈴木(501号室):  「普通の若者と思っていたら実はちょっと変な人だった……」
 外国人の男(302号室):  「OHHHH! Gクラッシャー! ソコ、ソコ、一時停止オ願イシマース!」
 鈴木(501号室):  「はいはい。でも302号室さん、去年みたいにそこのゴジラ盗もうとしたら今度は許しませんからね」
 外国人の男(302号室):  「NO! 知ラナイ! 私、何ニモ知リマセン!」
 鈴木(501号室):  「とぼけるなよ! 警察呼んでビザあらためてもらうぞ!」
 外国人の男(302号室):  「NOOOO! ソンナコトサレタラ私、モウ日本ニイラレナイ……」
 訳ありの男(303号室):  「今、何て言った? 警察だと!? まさか501号室、この宴会は俺をおびきよせるための罠だったのか!?」
 鈴木(501号室):  「いや、なんでここであなたが?」
 訳ありの男(303号室):  「このゴジラ、腹の中に盗聴器や発信機が入っているんじゃないのか!」
 鈴木(501号室):  「やめてください! べたべた触らないでください!!」
 大家さん:  「うるさーい! 深夜に騒ぐんじゃないの!」
 鈴木(501号室):  「いいじゃないですか、今夜は聖夜なんだから。おばさん」
 大家さん:  「おばさんって言うな!」
 水商売の女(301号室):  「せっかくイベント日の売りあげ捨てて来てんだからさー。こんど店来て指名してよ」
 鈴木(501号室):  「301号室さんがウルトラ星語でおしゃべりしてくれるならいいですよ」
 水商売の女(301号室):  「無理」
 水商売の男(105号室):  「じゃあ金髪の彼女連れてうちの店来てくださいよ」
 鈴木(501号室):  「どこでそんな幻を見たんですか」
 水商売の男(105号室):  「とぼけんですか。あのいろいろ足りてない感じの子ですよ」
 学生の男(502号室):  「なぁにいぃぃ? 彼女? 鈴木さんの分際で彼女ですと? どこで拾った、いくらで買った!」
 鈴木(501号室):  「いいがかりです! やめてください迷惑です!」
 やくざな男(205号室):  「どうでもええがこの部屋に酒はないんか」
 鈴木(501号室):  「未成年参加のため、アルコールは禁止です」
 やくざな男(205号室):  「しけとんのぅ」
 学生の女(305号室):  「どうしよう……どのタイミングで帰ろう……」

大家さん:

「静かにしなさーい!!」

孤独者集団の夜は更けていきます。

意外に高い鈴木のコミュ力。

誰が誰かはわからなくてもいいけど、一応わかりづらそうなの↓

鈴木の隣に座っている男:学生

学生の隣:外国人

鈴木の隣に立っている男:水商売の男

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